営業と制作は仲良くない?


結構ドキッとするタイトルで今回は書いてみようと思います。

営業と制作は仲良くないの?
これって結構制作やっている人も代理店などで営業をやっている人もピクッと思わず反応してしまうネタであることは間違いないと思います。何故ピクッとしてしまうのか…。それは物凄くシンプルで、みんな少なからずこの関係で悩みや思うところがあるからなんですよね〜。

で、実際どうなのよ?ということになると思います。
これは、誠に残念ながら
仲良くないですね (´・ω・`)チーン

厳密にいえば勿論気が合う人がいたり、同じ志をもって共に頑張れる人がいて仲良く頑張っている現場も当然あると思います。でも、それは正直人と人の出会いという意味でとてもラッキーな環境にいらっしゃる方だと思います。一般論というか、自分が今まで実際にいた現場だったり、聞いたり見たりしてきた印象では、殆どの現場で制作と営業というのは、双方が理解しあえず埋められない溝がどっぷりとあるイメージですw

営業とひとくくりに書かせて頂いていますが、実はクリエイティブの現場というのは結構役割が複雑です。営業の他にもプランナーやディレクターがいたり、同じ制作でも各セクションが存在したりと、かなり多岐にわたります。では何故あえて営業と書いているのかと申しますと、現場にいる人は結構こういう「営業VS制作」というイメージを強くもっているからなんです。色々な役割が存在し、各役割のプロが集まってプロジェクトとして仕事をすすめるはずなのに…。何故?と思われるかもしれませんね。

何故か?
簡単です。

本当に各役割のプロが集まって進行するプロジェクトなんてなかなかないというのが現実だったりするからです。

ようは単純に人材不足なんです。ここでいう人材不足というのは、単純に人間の数が足りていないと言うことではありません。プロフェッショナルな人が極端に少ないという意味での人材不足です。営業がディレクションやプランニングを兼務する、逆でディレクターが営業するみたいな本末転倒な事が物凄い現場では普通におこってるんですよね…。

名刺に記載されている肩書きは、ディレクターやプランナーなのに、実際は飛び込みの営業をしていたりとか、営業という肩書きなのに企 画を全部たてて、アートディレクションまがいな事までやりだしたりとか、もう役割が混在しすぎて無茶苦茶な会社の方が圧倒的に多いんですよね…。

仕事もとってこれて、
ナイスな企画もたてられる。
それでいて、ミラクルな進行管理ができて、
サプライズなアートディレクションが出来ちゃう

…………………………。

(#゚Д゚)クワワ!
そんなのスーパーマンじゃん!!
天才だよ!そんなことできたら!!

できるわきゃないんですよ…。そんなスーパーなこと…。
でも会社は何故か営業にそんなことを求めるのです。
しかも、何の教育もなしに場数をふませれば何とかなんじゃん的なライトな雰囲気で!!

そんなの無理にきまってるじゃん。
いいですか?もう一度いいますよ。
無理なんですよ。そんなの。

当然ですが、そんなライトでアバウトな環境では、そんなスーパーマンは育ちません。物凄い広く浅くの中途半端マンしか生まれません。会社がそんな中途半端マンに権限あたえちゃってるものだから、中途半端マンは若干自分の足下みえなくなっちゃうんです。そうです。ようは勘違いして自分はいけてる!って思っちゃうんです!そうなるともう大変。べらべら適当に口をだしまくりです。

クライアントさんが頼んでもいないのに良い格好したいがために、激列短め納期を自ら進言したり、制作の工程理解できてないのに気軽に見積とか。もう制作の現場は混乱状態ですよ。カオスですよ!カオス!

中途半端マンは自分がいけてると思っているので、制作が納期それじゃできませんよとか、それ外注さんに頼むから費用かかりますよとか進言されると、プライド傷ついちゃって怒り出して、進言をすべて却下というのが定番コースです。それで制作は全く意味のない徹夜をさせられちゃったりするんですよね…。ちなみに中途半端マンはきっちり夜は飲みに行っちゃったりしてリア充を驀進していたりするのでこれ厄介。

そんな中から信頼関係なんかうまれやしないんですよね。
信頼関係が破綻しているのですから、当然仲良くなれませんということになります。

何だか営業さんをかなりdisってしまっていますが、
実はこれ営業さん全然悪くないんですよ

悪いのは会社というか経営者ですよ。間違いなくね。

こんなご時世、一つの仕事とってくるというのは本当に大変なことです。
そんな中、新規で仕事をとってくるなんて本当に素晴らしいことだと思います。

過酷な環境にある営業に営業活動に専念できない環境しか与えず、人の能力に依存し甘え続ける会社が100%悪いんですよね。会社が悪いということは経営者が悪いということになるんです。

営業って本当に大変ですよ。
自分はデザイナーになるための下積み時代は営業でした。
実際に営業をずっとやっていたのでその大変さは理解しているつもりです。

じゃあ、制作って楽なのか??

めっっっっっっちゃ大変です。
徹夜・休日出勤上等のほぼ肉体労働です。
ほんとうううううううに大変ですww

ようは、みんな大変なんですよ。

だから、各役割の人がちゃんとプロと呼べる領域にいかないと本来なりたたないんですよね。
それを強引に推し進めるから、歪みが生まれて信頼関係も構築出来ず仲良くなれないんです。

経営者とか会社は、スーパーマンに任せたいのならスーパーマンをつくる教育環境をつくらなくてはならない。
スーパーマンに依存しないで効率をかんがえるなら各役割に個々が専念出来る環境を提供し、それぞれの分野でのプロを育てていく。

本来はそうあるべきなんですよね…。

営業と制作がののしりあってる現場って少なくないと思います。
そんなの良いわけないですよね〜。ぶっちゃけそんな劣悪な環境から良い作品できないし、それにお金をだしているクライアントさんが一番気の毒です。お金をだしてもらっている以上、きちんと結果を出すのがプロの使命。そこをきちんと見据えた上で組織を構築していかなくてはならないのではないかと節に思う今日この頃でした。

そしてこの課題をクリアしていく上で重要な、各セクションの相互理解と経営的な組織作りという事については、また長くなってしまうので、別の機会に綴りたいと思います。


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