デザイナーにとっての金言。


(旧ブログからの転載記事)

お世話になったクリエイターさんと会食をさせて頂いたときのお話です。
クリエイティブのお話満載だったし、音楽のことなど色々とお話させて頂けてとても楽しい時間をすごさせてもらいました。

そこで、とっても素晴らしい金言とも言える言葉をエピソードで聞かせてもらえ、私自身もすごく共感でき、改めて意識を持つ事ができた言葉がありましたので、是非ブログで紹介させて頂きたいと思いました。

その方は、絵の勉強をされていて、プロの下修行をしていらっしゃったそうです。
そのお師匠さんがおっしゃっていたという言葉。

五感は繋がっているから、全部をのばしていかないといけない。

これは、深い。
深いし、まったくその通りなのです。デザイナーという立場で考えてもまったくこの原理というのは普遍ではないでしょうか。デザイナーという職業は、自分の感覚をフル稼働した情報を作品に落としていきます。言い換えれば、日々の何気ない情報収集がとにかく重要で、何らかの情報が自分自身にインプットされていないものは表現できないのです。

そこで重要なのが、日々の生活です。
なにげなしに聞いている音。
春の匂いを感じながら何気なしに見上げた空。
おいしいものをたべた時の感覚や、みた時の感覚や匂いの感覚。
そして何かに触れてみた時のインパクト。

こういった誰でもが日々感じている事からいかに多くの情報をインプットしていけるかに、デザイナーの引き出しの多さは影響されます。

上述のたとえでも分る通り、人というのは、意外に五感というのはフル稼働しながら情報を収集しています。だから、どの感覚も一緒に研ぎすましていかないと、感覚というのは発達できないのです。逆に常に五感を意識した、情報収集が出来れば、ごく自然にデザイナーとして必須である感覚の鋭敏さというのは身についてくるんです。

ひとつでも多くの情報をストックする。
それはクリエイターにとって生命線です。

でも、膨大な情報をストックすればするほど、情報の抽出というのは難しくなります。せっかくもっている引き出しも、必要な時に開けられなければ意味がありません。

そこで、またまた金言がありました。

「毎日の会話は、流行言葉ではなく、自分の単語でしていきましょう。」

これも深い&共感です。
私が先日書いた日記「円滑な仕事の進め方」でも触れました、言葉を発する大切さを非常にシンプルに表している言葉ですね。人というのは、教わった事や思いついた事などを口に出して人に説明すると、脳の中での情報が最適化され完全に記憶されるといいいます。人に伝える行為が一番自分の中での理解度を上げるという行為に直結しています。これは心理学などの統計でもそのような結果が出ているんだそうです。

自分の言葉で会話をするというのは、まず、自分の中にある情報を言葉という、形に具現化する作業を頭の中で行います。ピタッとはまる言葉に集約するということは、余計なものがそがれ情報が最適化されたという事に他なりません。そして、その言葉を他の人に口から出して伝えるという行為を行う事で、情報が完璧に脳にインプットされるという流れを同時に出来るまさに一石二鳥の行動なのです。日常の会話で、この作業が出来れば膨大な情報を整理整頓しなが蓄積できるという、目から鱗な行動なわけです。

もちろん、膨大な情報は、自分で選んだ「言葉」というキーワード付きでストックされるので抽出も簡単に出来る様になります。ソーシャルブックマークなどでいうタグみたいなものですよね。

この様な自分の脳=データベースを最適化した形で情報コントロール出来る人は、自分の言葉で何かを伝える事が必然とできるようになり、プレゼンテーションも上手になり「円滑な仕事の進め方」でも書いた、良いデザイナーはコミュニケーション上手という図式もなりたつわけです。

情報の集め方やストックの仕方。
クリエイティブでは本当に普遍なのだな。

そう確信出来ました。
大切な金言を頂けたことに感謝し、この伝達も強く意識しなくてはと思った今日この頃です。


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