昨日発表されたAdobe Creative Cloudの詳細とCSのアップグレードポリシーの変更で衝撃をうけた人はたくさんいたと思います。Twitterなどネットをみていてもかなりの人が注目し不安に感じている方々も多く、反響の大きさを見ていて感じました。

特にアップグレードポリシーの改編には皆さん大きな衝撃をうけられたと思います。
僕もその一人です。

今までAdobeのアプリというのはライセンスをもっているものから3バージョン後まではアップグレードパッケージを購入することができました。それが今回の改編で何と1バージョンになってしまったのです。そうです。アップグレードのお得な価格で購入するには毎バージョン購入しないと駄目だよ!というルールに改編されてしまったのです。これは大問題!とネットでは大騒ぎになっていったわけです。
※追記 アップグレードポリシーが若干変更になりました。CS3やCS4の人は2012年いっぱいまではアップグレード購入が可能で、2013年から上述のポリシーになるとのことです http://www.adobe.com/jp/support/upgrade_policy/

仕方ないですよね。
AdobeといえばAdobe税と言われるくらいアプリが高額…。
僕らのようなグラフィックなどを生業にしている職業の方々はAdobeのアプリというのは商売道具でもありますので買わざるを得ないですし、でも高額なので毎バージョンはなかなか厳しい…。いろいろやりくりして何とかアプリを購入しているデザイナーさんやデザイン会社もとても多いと思います。

会社とかだと人数分購入しなくてはいけないので、本当に胃が痛くなりますよね…。

 

Adobeさんの言い分としては、そこでAdobe Creative Cloudですということなのだそうです。

このAdobe Creative Cloudは何なのかというと、ストレージとコミュニティ機能がついたAdobeのサブスクリプションサービスです。
月額の費用を払えばAdobeのすべてのアプリが最新のものが自由に使えて、ストレージやコミュニティも使えるよということなのです。
月額の費用は個人は5,000円/月でワークグループは7,500円/月だそうです。

 

んんん?
すでにAdobeはサブスクリプションの契約をやっていますよね…
そうです。やっているんです。最近1年契約で契約された方は、ぶっちゃけた話しかなり割高になってしまいますよね。
1年はAdobe Creative Cloudがはじまっても使いつづけないといけないですからね。契約をAdobe Creative Cloudに移行するなどの対応はしないそうです。 

 

それ以外にもいろいろ気になる不安ポイントがいくつかあったので、実際にAdobeさんに電話して質問してみました。
アップグレードの1バージョンという件は、かなりの数アドビさんにもクレームの電話が入ってきているそうです。

 

Q:Cloudとなっているが、アプリはどういう形になるのか?
A:現状のサブスクリプションと同様でCreative Suiteのアプリはインストーラをダウンロードしてパソコンにインストールをする形になる。但し、ライセンス認証は結構頻繁になるのでネット回線がつながらない環境で作業するときは注意が必要とのこと。ライセンス認証の頻度などはこれから詳細決定のようです。
追記です:1契約すると2台までインストール出来るのはAdobe Creative Cloudにしても同じだそうです。 

Q:Adobe Creative Suiteのパッケージ版はどうなるのか?
A:しばらくは引き続きいままでどおり、Adobe Creative Suiteのセットものも、単体での購入もできるということでした。ただ、しばらくと言っていたのでもしかしたら、パッケージ版はなくなるのかもしれないですが…。(さすがにCS6が最後ということはないとおもいたいですがw)

Q:個人とワークグループで価格が大きく変わるが、これは選ぶことはできるのか?
A:原則としては法人はワークグループでということ。ただし、それはサポートなどのサービス内容が異なるので法人などはそちらの方がいいという意味的で、現在のパッケージ版と同様で買う側にどちらにするかは選択肢がある“はず”ですとのことでした。
(※はずといってましたが、これは詳細がまったく現状ではきまっていないので答えられないということでした。)

 

イニシャルコストを抑える分、ずっとお金払ってねというのがAdobe Creative Cloudなどのサブスクリプションの考え方です。
経理的にも月額契約にすることで固定資産計上から月額の経費に出来るというメリットもあります。

但し、経理上の問題は、良く経理を理解している人ならわかると思いますが、これは収益が上がっていなければなんの意味もなしません。逆に固定資産の方がよかったりすることもあるので、安易に月額最高とはいえません。月額最高といっている人は経理を知らない人か、物凄く利益のでている会社の経営者さんですねww

Adobeの場合実際もうライセンスをもっている方が多いはずなので、 Adobe Creative Cloudへのシフトというのは非常にタイミング難しいと思います。
というのは、結構価格ラインは微妙だからです。

例えば、CS5をもっている人で.5とかのバージョンはとばしてメジャーアップデートの時だけ購入した場合、使用期間は2年になります。
Design Premiumなどのグレードであるとアップデート価格は9万程度なので  Adobe Creative Cloudの二年分5000円×24ヶ月=12万円ということで高くついてしまうのです。 Adobe Creative CloudはMasterCollectionと同様の内容なので、一概には比べられませんが、正直使わないアプリも多いので、考え方としては今つかっているAdobe Creative Suiteと対比するほうがいいと思います。

.5も含めて毎回アップグレードする人は.5へのアップグレードが5万程度、メジャーアップデートが9万程度と考えると合計14万となり、Adobe Creative Cloudの方がお得になるということになります。ただ正直.5へのアップグレードは内容的に微妙ですよね…。

メジャーアップデートを2個おきにとか、とばしながらやっていた人は、どちらを選んでも高くなってしまいますね。
新規の場合は最初の二年関してはお得ですが3年目からは上記と同じ考えになりますよね。

 

まあ、結論からいいますと、アドビ税は増税の方向になるということで間違いはなさそうですね…。
これから詳細発表されると思いますが、なかなか気が重いですね。

詳しくはこちら
http://www.adobe.com/jp/joc/products/creativecloud.html

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